集治千晶個展 Iconic Doll -Prayer- 2020.11/28(sat)-12/6(sun) 12/3(thu):closed
集治千晶はこれまで銅版画制作を主として作品を発表してきましたが、近年は水彩画からガラス絵、シルクスクリーン、手芸や立体造形の手法も取り入れたミクスドメディアにも取り組み、自らの表現の可能性を追求しています。
生と死の間に作家自身が感じるキッチュな装飾性、自らの女性性を意識して見えるカワイイ、キラキラした華やいだものたちを「それ自体に意味は無い」と俯瞰してとらえる独特な世界観。
作家自身がコロナ禍のなかで自らの今後をどうあるべきかと考える日々の中、自分にとって表現は「祈る」ことに他ならないとあらためて自覚したことから展覧会のタイトルはIconic Doll-Prayer- といたしました。
東京・不忍画廊で今年発表した新作を中心に、これまでの軌跡と今後の展開の方向性を探る道しるべとなる作品の数々を展示いたします。
「フラワーベース」 530×455mm 水彩、他 2020
【作家ステートメント】
この状況の中で思うことはたくさんある。
まとまらない想いの中で揺れ動く毎日。
絶望ではなく希望を胸に。
生きることは「祈り」だといつも思う。
私はこの歳まで生きた女性であるという事。
その目を通して見える世界は、ラインストーンやスパンコールのように
キラキラと華やいでいるかのようだ、という事。
そして、それ自体に意味は無いという事。
華やぎながら虚無に近いもの。そして、有っても無くても良いもの。
生きたい、という衝動と、死に近い意識の揺らぎの中に
私はとてもキッチュで装飾的な世界を感じる。
私が一貫して描きたいものはその中にある。