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山内雅裕個展 -WEAVE-3.19(sat)-3.27(sun)

Posted by GALLERY_HEPTAGON at 16:47 日時 2022/02/17

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山内雅裕 個展-WEAVE-
Masahiro YAMAUCHI solo Exhibition


会期|2022年3月19日(土) - 3月27日(日) 
休廊|3月24日(木)

OPEN | 12:00-18:00 


このたび、ギャラリーヘプタゴンでは、画家山内雅裕個展「WEAVE」を開催いたします。

・山内雅裕:京都府出身、京都嵯峨芸術大学短期大学部専攻科 修了  
  京都嵯峨美術大学付属 芸術文化研究所 研究生 修了                  

 ペインティングの上からドローイングを描き、背景と線の関係を探る。作品と鑑賞者の距離感や、鑑賞中の視点や焦点の変化の誘導、疑似空間(イメージ)と実存(リアル)の境目とは何かを考え制作を続けている。

 タイトル「WEAVE」(ウィーブ)は日本語で織る、編む、ゆらゆら、組み立てる、作り上げるといった意味がある。作家自身のギャッベの織りへの憧れ、グラデーションの揺らぎ、ゆらゆら揺れる植物。作家自身の見えたものや出会ったもの・訪れた場所といった実体験によって作品が変化していく揺らぎである、などの意味を込めたもの。


yamauchimasahiro_gandp_puddle.jpg



『g & p (puddle)』
 板にアクリル
366×422mm
2022
 


yamauchimasahiro_gandp_positive.jpg


『g & p (positive)』
 板にアクリル
390×480mm
2022

 


作家ステートメント

・線とモチーフ

 ペインティングの上からドローイングを描き、背景と線の関係を探る。作品と鑑賞者の距離感や、鑑賞中の視点や焦点の変化の誘導、疑似空間(イメージ)と実存(リアル)の境目とは何かということを考えている。近年私が描くドローイングの線は手の癖などを生かしたディフォルメされた線である。しかしながら何が描かれているのか分かるくらいの図像にはなるよう、無意識と意識の狭間で心地の良い場所を探して描いている。メインにしているモチーフは植物で、幼いころ緑化や生物学としての植物にも興味があったことにも由来する。人間の振る舞いに対する植物からの視線としての「目」を画中に描き、この場所は自分たちの領域だと存在を主張させている。

 ・グラデーション

 近年に出会ったペルシャ絨毯の一種「ギャッベ」からインスピレーションを得ている。ギャッベは イランの遊牧民カシュガイ族の手織りの絨毯で、草木染めの羊毛が使われる。図案化された草木 や動物が整列するように配置され「ラクダ=成功」といったモチーフごとに意味があり願いが込められている。イスラム教では派閥によって偶像崇拝が禁じられているため、図案は簡略化されている。背景は砂漠や草原、空をイメージした全体に一色であることが多いが、よく見ると様々な色が複雑に織り込まれ豊かな色彩となっている。その影響で自分の絵の背景にグラデーションとして取り入れた。絵具を織り込むように筆を縦横交互に動かすことで表情と奥行きのあるグラデーションを描き上げる。

・作品の形状

家の間取り図や土地の区画などは、人間が住むために勝手に区分し切り分けられた形状である。 宅地になる領域はもともと草原や丘や山であり、植物の生息する場所であった場所であったという意味をこめている。今回の新作に多く登場する形状はギャラリーの近く二条城の区画を表している。二条城は母校の近くでもあり部活でその周囲をよく走っていた。形状はそのままかつて自分がたどった足跡となる。